グリーンヒルズ展示場 記念住宅(株)
断熱・遮熱ガラスを効果的に活用した高性能外張り断熱の家
地産地消にこだわり高知県の県産材や土佐和紙を活用
- グリーンヒルズ展示場(高知県高知市)
- 用途地域:第1種居住専用地域
- 省エネルギー区分:V
- 構造・構法:木造・在来構法
- 階数:地上2階
- 敷地面積:165m2
- 建築面積:75m2
- 延床面積:126m2
記念住宅が手がけた「グリーンヒルズ展示場」は、CASBEE-戸建でSランクを取得した環境性能の高い住宅だ。 同住宅では外断熱工法を採用。 硬質ウレタンフォーム製のボードを構造躯体の外側から張り、 目地部分や取り合い部分に気密処理を施すことで高い断熱性・気密性を確保している。 ウレタンフォーム製のボードは、内部の気泡ひとつひとつが独立した構造を有しており、 その中に熱伝導率の低いガスが充填されている。 そのため、厚さが薄くても十分な断熱性能が得られるという特徴がある。
熱伝導率は0.024。このボード25mmで「押し出し法ポリスチレン1種」の断熱材42mm相当の断熱効果を有している。 そのボードを基礎の内面に30mm、屋根に50mm、壁に40mmの厚さで使用した。 加えて開口部には樹脂サッシを採用。 サッシに嵌め込むガラスには遮熱Low-eガラスや断熱Low-eガラスを使用している。 こうした取り組みにより熱損失係数は2.27w/m2kを確保。 同地域(次世代省エネルギー基準の地域区分X地域)で求められる 次世代省エネルギー基準(2.7w/m2・k)をクリアしている。
地元のFSC認証木材など地域の材料を活用
内装には県産木材、土佐和紙などの地産材料を活用している。
「土佐の風土に合った材料を使用する」という観点から、高知県産の木材を使用している点も特徴のひとつ。 地元の材料を使用することで、材料の輸送に要するエネルギー消費量を大幅に削減することが可能だ。 さらには、県産材のなかでもとくにFSC認証を取得した梼原町の森林資源を活用。 FSC認証とは、環境、社会、経済の観点から森林管理が適正に行われているかどうかを審査・認証する制度のこと。 適切に管理された持続可能な木材であるFSC認証材を使用することで、環境負荷をさらに低減させることができる。 さらには、内装には地元の伝統的なブランド和紙「土佐和紙」を用いるなど、木材以外でも地元の素材を積極的に活用している。